B級グルメ日記

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停電の夜

強烈な台風が大阪を直撃しました

前日や当日の気象情報やテレビでも
今回の台風は規模が大きいと
でもまたきっと大阪はそれるはず
危機感の無い僕はそう思っていました

昼からあの雨風の中
魚屋さんで毎日
取り置きしてもらっている
マグロやおすすめで使う魚を
取りに行きました。
ほとんど走っている車も無く
道には折れた木の枝、ゴミ箱が
散乱していました。
それやら雨やら風やらを避け
市場にたどり着きました
市場にも、ほとんど人もおらず
ようこんな時に来たねと
言われましたが
こいつはこんな時も
いつも来よるよなと
みんな納得してはりました
トラップを縫うように走り
店にたどり着いたのは午後2時

店に入ろうとしたら
廊下の電気がついていない
もちろん、店の電気もつかない
両隣のお店も真っ暗な中
店にこもり、いつ復旧するのかと
待ちわびていました
停電していたのは、この辺だけで
松崎屋さんから、OAランドさん迄

向かいのビルは煌々と電気がつき
日常と変わらない雰囲気で
ここの辺りだけが真っ暗でした。

目の前を通り過ぎて行く人びと
誰がここを気にするでもなく
皆が前を通り過ぎて行きます。

真っ暗でも気にされていない存在
それだけで寂しいもんです。

そう、ほむらの開業以来
初めて息をしていない
ほむらを見ました
どこのスイッチを入れても
ブレーカーを上げ下げしても
僕のほむらは、息をしない
単純に
ほむらが動いていたのは
精神ではなく
電気なんだなという現実

ただただ悲しくて
このまま床に
何も敷かずに寝よう
冷房はついていないが
きっと床は冷たいはずだ
床に頬ずりしながらここで
今日は寝ていよう

二十代から、独立をするため
何を贅沢するわけでもなく
海外旅行に行くわけでもなく
ずっと、お金を貯めて
開業してからも
三十代から四十代と
ただただ色んな事を我慢して
やりたい事や興味のある事
欲しいものや衝動買いなんて
もってのほか
色んなものを犠牲にして
ここを守ってきたから
ここが僕の全てだから

何も機能しない僕の全てが
自分の無力さ、情けなさ
五十を前にして
打ちのめされました。

僕の小さなガラスのハートは
簡単に壊れ
ただただ何をするでも無く
ただただ復旧を待つだけです

きっと数時間で復旧するだろう
だって、大阪のど真ん中で
停電している所なんて他に無いのに

ゆっくり時間が過ぎて
とりあえず、もう少し
せめていつも帰る時間までは
ここにいよう

冷蔵庫には、冷凍庫には
あれもこれも仕込んだものが
捨てるのはしょうがない
でもまた全て
一から仕込む時間があるのか

もう、頭がおかしくなりそうだ
ここに居るのは
精神的に限界だと思った
午前3時過ぎ
全ての電気で動くもんが
唸りはじめました。

グゥォーンか
グゥィーンか
このビルに響きわたる
電気の音が
この情けない男に
また命を吹き込む音が

また明日から商売が出来る
また明日から頑張れと
言ってくれている

とりあえず冷蔵庫や冷凍庫を開け
使えるもの廃棄するものをわけて
明日の買い物を段どり

僕が失った、13時間半
僕が息を止めていられる限界でした。

あれから、二週間
ウチの被害なんて
たいしたもんではないですが
全ては電気仕掛けなんだと
思い知った現実

ほんと何をやっているんだと
夢だ目標だ努力だって言っても
結局、電気だろと
自家発電か人間発電所か
電気に慣らされた私達は
本当に無力だ

自分の無力さを感じさせられるのに
充分な時間でした。












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和魂ほむら店主
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谷町最強のB級グルメ店和魂ほむらの店主黒田です!いつもお世話になってるほむら〜に向けて熱いメッセージを発信しています!


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